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交換物語:PAGE4


叫んだ先に倒れているはずの母親はおらず、扉は何事も無かったかのように閉まっている。

「???」

どさり・・・・・何かが倒れたと同時にガシャァンとお盆に乗っていたお茶碗とコップが弾け飛ぶ音が聞こえたはずだが・・・。


パタパタと階段を登ってくる足音が聞こえる。

「あれ・・・?」

犬は大吾の後ろでくるりと丸まり身を潜めると扉が開いた。

「「どうしたの大吾?おやつも食べずに寝ちゃうなんて・・・」

「え・・・・!!また・・・・?」

おかしなものでも見るように母親と大吾はお互いを見つめた。

「ここに置いておくわね・・・」というと首を傾げながら母親は出て行った。
なんだこれ・・・さっきも似たような事が…。


犬は大吾の背中を飛び越え足元にお座りする。

「どうや?わかっ・・・」
「なんだこれぇぇぇぇ!!!!」

犬の話にかぶさるように大吾が叫ぶ。

「今しゃべっとんのはワシやろがぁ!」

「・・・・ご、ごめんなさい・・・・」

犬に怒られたのは初めてだった。

「んで、どうや?」

犬は明らかにニヤついたどや顔でこちらを見ている。

「ちゃんと聞くよ・・・」

「ちゃぁうわ!どうやビビったか、いうとんねん?」

「・・・・?」

「カァァ…そやからさっきも今もなんもかも元通りに戻ったのビビったんかいうとんねん」

「え・・・!!?まさか、あれタマゴンがやったの!?」

さらににやついた顔で話す。

「そうや!ビビったか!15秒だけ一定の空間や物を巻き戻せるいう、
神さんから授かったありがたぁぁい力や!!」

「巻き・・・戻せる・・・・・・だから、お母さんが倒れた時も・・・・
台所の時も・・・・元に戻ってたのか・・・・・」

「なんや少年漫画みたいやろ?」

「・・・・うわぁっすごいや!かっこいい!その力で悪者倒したりするんだよね!」

大吾は握り拳をつくり目を輝かせている。

「あ、そうそうほんで言うとかなあかんのやったわ」

「何何どんな敵と戦うの?」

ワクワクしながら言葉を待つ。

「日本な、もうすぐ崩壊するさかい、よろしゅう頼むわ」

「・・・・・・」

「少年漫画みたいやろ?」

「・・・・・・」

「後、タマゴンて自分ネームセンスないわ~。まぁもうええけども」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

「なんやショックやったか?センス悪いなんていうて・・・すまんなぁ・・・・」

「いやいやいやいやそっちじゃなぁぁい!!ってそっちもショックだけど・・・・・。って、日本崩壊って・・・えぇぇ日本・・・崩壊・・・・・・???」

「おもろいやろ?」

「おもろいわけあるかぁぁぁぁ」

つられて関西弁になってしまう。



「・・・・・・ほんで自分ツッコミ下手やな」

「ぐっ・・・・・・・、嘘ついてるんでしょ?日本崩壊なんて意味わかんないよ・・・・・・」

「にゃははは・・・・・・バレた?」

犬なのに鳴き声猫ぉ!?とツッコんでやろうと思ったが心にとめて置いた。

「な・・・なんだ嘘か・・・・・・全然笑えないよ・・・・・」



「なぁんてのは・・・嘘や。すでに崩壊は始まっとるで」

「も、もういいってば・・・」



「なんでワシがおると思う?」



「・・・・・・・え」




「ワシを目覚めさせたのは大吾・・・・・お前や」



「ま・・・まさか・・・・救世・・・・主・・!」




「いや、お前のせいで日本は崩壊する」






まさかの答えに頭は機能を停止しかける。
てっきり正義の味方だとばかり思い心を奮い立たせた側から、
逆に震え上がらされた。

「正確にはワシ等を目覚めさせたお前等・・・ってことやけどな!

おめでとうさん、よろしゅう頼むわ♪にゃははは♪」


漫画なんかで使われる技法で暗闇に回転して落ちていくアレ・・・・
今まさに頭の中でおこっていた。

「い・・・・・嫌だ・・そんなの嘘だ!!」

「そんな事いうてもしゃぁないわ・・・ワシとお前さんは契約者・・・。選ばれた者や!

今からワシと大吾は一心同体、大吾が死ねばワシも死ぬ。またその反対もある」



嫌だ・・・嫌だ・・・嫌だ・・・

お父さんやお母さん・・・友達・・・みんな死んじゃう・・・

大好きな卵かけご飯も食べられなくなっちゃう・・・


「じ・・じゃあ、タマゴンは・・・悪魔だったの・・・?」


ムッとした顔になるタマゴン。


「あんなアホたれ共と一緒にすな!ワシは神さんの使いやぞ」

「な・・・なんで神様が日本潰すんだよ!おかしいだろ!」

「なんや勘違いしとるな大吾?悪魔は悪で天使は正義やとでも思とるんか?」

力強く首を縦にふる大吾。

「漫画なんかでは悪魔を倒すのは天使や・・・・・、そこまでは当たっとる。

しかしやな、悪魔に人間を襲わしとるのは元々天使や。

神さんの命令で人間を減らさせとんねん、しかし、すぐ調子乗りよるからな悪魔共は・・・

ほんで殺したんねん」




口をポカンと開けたまま理解し難い情報を必死に処理していった。


「だ、だって治す能力は正義っぽいじゃん!」

「治す?・・・にゃははは、あほな巻き戻すんや!

何も特別な能力やあらへん他にも強い能力持った奴はいっぱいおるで!」


「他にも・・・いっぱいいるの・・・」

「多分な?知らんけんど」

「そんな・・・・・」

小学生にして自分の置かれた立場の重大さを思い知らされる。

自分たちのせいで日本が・・・大勢の人が死んじゃう・・・・




気がつけば机の前にたっていた。・・・右手にはカッターナイフ・・・・。

「おいおい・・・何考えとんねん?」

「・・・・僕のせいで他の人が苦しむ位なら、僕なんていなくなった方がいいんだ!!!」


大吾の目は力強く、タマゴンを見つめる。


覚悟を決めた眼差し・・・。

「本気やな・・・」

目の前を赤い鮮血が飛ぶ。

それはスローモーションの様に空中を飛んで行く。

にゃはははは!!

「気に入ったは坊主!!!」

水玉の血はゆっくりと逆再生され大吾の首に戻って行き傷口を閉じた。


「・・・・・・・・巻き戻し・・・」



「無駄ってわかったらアホなことは考えるなや」



「・・・・・・ない・・・」



「なんやて?」



「僕が日本を潰させない!!この力で救ってみせる!!!」



「・・・・・暑っ・・・なんや少年漫画みたいやな」
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

コメント

非公開コメント

No title

いいですね
ありがちだけど表現が面白いです

Re: No title

ありがとうございます♪

感想

おもしろいです('∀`)

今まで結構真面目系なの読んできましたけど
発想が面白い!!!!

更新楽しみにしてます(^<^)

Re: 感想

ありがとうございます。

面白いって言って頂けるようこれからも頑張ります。


kuroichi
おら、ピンチなんだ・・・
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